業務ソフト専門店が語る 給与計算ソフトの選び方
株式会社ミモザ情報システムは、創業30年、給与計算や会計をはじめとする「業務ソフト」を扱い始めて25年以上の業歴のある専門店です。
本ページでは、私どもの長年の知見を踏まえた「給与計算ソフトの選び方」について、考え方や視点を解説します。
1.給与計算ソフトの選び方
1-1.給与計算ソフトには「ターゲット」があります
給与計算ソフト市場は、長年の競争の末、各メーカーごとにターゲット(対象となる顧客像)が細分化されています。
具体的には、おおまかに大企業向け、中堅企業向け、中小企業向けがあります。
また、1つのメーカーが複数のターゲットを狙い、ブランド(ソフトのシリーズ名)を変えて製品開発している場合もあります。

※上図には、当社での取扱が無いソフトも掲載しています。
1-2.知名度に流されず、自社に必要な機能を洗い出そう
企業における給与計算業務は、勤怠締めや明細書の発行などの「月次業務」、社会保険の定時決定や年末調整などの「年次業務」と、一定の共通した流れがあります。
また、給与明細書や源泉徴収票など、作成しなければならない帳票も共通しており、会社間のばらつきが少なくなっています。
その上で、中堅企業向けのソフトに求められる機能としては、分散(複数人)入力、権限管理、他の人事労務関連システムとの連続性、発展性などがあります。
一方、小規模企業では、維持費も含めたコストパフォーマンスが主眼に置かれます。
給与計算業務は、たとえ小さな会社であっても、対応しなければならない事柄は法律で定められており、省略したり逃れたりすることができません。
この命題を背負う給与計算ソフトには、頻繁な法改正の影響を踏まえつつ、負担も大きい業務を効率的かつ正確に継続できることが第一に求められます。

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1-3.外せない視点「クラウド型か、オンプレミス型か」
近年、給与計算ソフトも「クラウド化」が進んでいます。
クラウド型の特徴

クラウド型は、社員情報や月々の支給額、控除額などを、インターネット上のサーバに格納します。
全国の支店網・拠点網に加え、業務を委託している社会保険労務士や税理士も最新の情報にアクセスでき、タイムラグなしで入出力できる利点があります。
加えて、給与計算から派生する勤怠管理や身上申請など人事労務関連システムは、従業員に入力を求める場面が多く、いつでもどこでも入力可能なクラウド型システムの利点が大きくなっています。
また、給与計算ソフトがクラウド型システムならば、並行して稼働する人事労務関連のシステムから「API」というやり取りの手段を用いて、データ連携が自動化できるケースも多くなっており、業務の効率化が進められます。
クラウド型システムの例
- 給与奉行クラウド
- PCAクラウド給与
- マネーフォワードクラウド給与
- 弥生給与Next
オンプレミス型の特徴

一方、オンプレミス(オンプレ)型は、従来通り自社でサーバを購入・設置し、そこへデータを格納します。
維持費は比較的安くなりますが、データが1か所にしかない以上、場所に縛られないデータの同時共有や同時入力はできません。
また、コンピュータの破損や災害時には、データを失うリスクがあります。
購入時の形態、ダウンロードかCD-ROMかを問わず、1台のPC本体にインストールして使う「スタンドアロン型ソフト」も、オンプレミス型の範疇です。
オンプレミス型システムの例
- 給与奉行i11
- PCAサブスク給与
- 給料王
- 弥生給与25
メーカーによって、クラウド型とオンプレミス型のいずれかのみを提供している場合や、同一の製品ながら任意の形態を選択できる場合、ソフトとしては両方提供しているが、形態ごとに機能や性能が大きく異なる場合などさまざまであり、専門家でも把握するのは困難です。
クラウドと謳ってはいるが、データの保管場所がクラウドになっているだけで、実態としてはオンプレミス型ソフトである、といった例も見られますので注意が必要です。
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1-4.価格帯/料金体系
昔の給与計算ソフトは、一度買えば追加投資をせずともしばらくの間は使えました。
しかし、昨今は税や社会保障の改革が盛んに叫ばれ、毎年のように制度が大きく変わっています。
それに伴い、給与計算の仕組みや計算方法も大いに影響を受け、ソフトの改修頻度もかつてないほど高まっており、対応するための保守費用の支払いは、もはや必須になっています。
料金体系そのものも、従来の「買い切り型」から、契約期間中は月額/年額で料金を払い続ける「利用料型(サブスクリプション型)」が主流になってきています。
さらに、制度改正の複雑さ・煩雑さに加え、折からの人手不足も相まって、企業内において人事労務業務に掛けられるマンパワーは逼迫する傾向です。
これら課題に対応するため、社員の入退社手続きや勤怠管理、給与明細配信、年末調整申告など手間のかかる業務の電子化・システム化を推進する必要性が増すなど、給与計算ソフト単体で解決できない課題・ニーズも増えています。
このため、単に給与計算ソフトがいくらなのかという視点ではなく、将来的に「人事労務に係るどの業務を電子化するのか/したいのか」を見据えつつ、同一メーカーで対応できるシリーズ展開や他システムとの連携状況、それらを踏まえた上での合計コスト……「やりたいことを全てやったらいくらかかるのか?」「何を妥協するといくらになるのか?」といった観点で考慮されることをおすすめします。
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2.さらに発展的な視点
2-1.マスターデータ(台帳情報)マネジメントの悩み
企業における情報システムの中で、給与計算システムは従業員に関する情報を集約するハブになります。
ここまで見てきた通り、現代の人事労務管理業務においては、省力化や省人化、デジタル化が喫緊の課題になっています。
このため、多くの企業で、勤怠管理や給与明細配信、年末調整申告、法定調書作成などのシステムを段階的に導入していくことになります。
これら人事労務系のシステムは、当然同一の社員情報(社員マスター)を利用しますが、システムのメーカーが異なると、マスターデータを共有できずシステム単位で別々に持つ必要がある上、データの形式も異なり、自動的な反映もされないため連携操作に手間がかかります。
具体的には、社員が結婚して姓が変わったり、扶養家族が増えたり、退職したりした際、給与計算ソフトの情報を修正した後も、次々に関係するシステムの社員情報を手作業で変更していかなければならなくなります。
もし、マスターデータを共有できる同一メーカーのシステムで統一してあれば、このような場面で1か所のみの修正で済むため、効率的です。
会社規模が大きくなればなるほど、こうしたデータ修正・連携の回数が増えるため、マスターデータの更新に係る作業の負担感が増していきます。
給与計算システムの導入や見直しの際は、人事労務関連システム間のデータ連携の実態や、同一メーカーで揃えられる業務範囲の把握をおすすめします。

2-2.給与計算ソフトは「運営歴」が実力差として如実に出ます
一般に公表されにくい傾向がありますが、給与計算ソフトは、会計ソフトに比べるとバグ(ソフトウェア仕様上のエラー)が起きやすいです。
元来、給与計算実務上のルールや法制度は複雑であり、頻繁な制度改正も相まってシステム開発の難易度が高いと言われています。
このため、頻繁な制度改正に対する開発部門の制度理解の経験や深さ、そこから来る対応速度や精度にメーカー間で差異が生じやすくなっています。
これはバグの例ではありませんが、令和7年の自動車通勤の非課税限度額の法改正に際して、法令で求められた同年の年末調整での対応が「できるソフト」と「できないソフト」に分かれました。
こういった点においては、給与奉行や給与大臣などの長年の開発・運営歴のあるシステムには一日の長があります。
2-3.社会保険労務士、税理士とのかかわり
給与計算ソフトは、社会保険労務士、税理士など外部の専門家によってメーカーやソフトに指定される場合があります。
変更や選定の際には、あらかじめ相談されることをおすすめします。
2-4.アフィリエイトサイトや口コミサイトの構造について
インターネット上の業務ソフト比較サイトの多くは、ソフトメーカーやサービス提供元へ見込み客を送客することで、開発元から広告費を得るビジネスモデル(アフィリエイト)で成立しています。
このため、インターネットマーケティングに積極的な(相対的にアフィリエイト報酬条件の良い)新興クラウドソフトを推薦する記事が非常に多くなっており、現実の製品シェアとは大きく異なっているのが実情です。
この状況は、インターネット上の記事を学習して回答を生成するChatGPTやGeminiなどのAIにも大いに影響を与えています。悪質なサイトでは、製品レビューの捏造や、運営者にとって報酬条件が不利になるソフトに対する恣意的な低評価が記載されているのが実情です。
知名度のある口コミレビューサイトであっても、メーカー側が数千円の報酬を支払ってユーザーに口コミ投稿を促すステルスマーケティングに近い例は多々あり、単にレビュー数が多いからユーザー数が多い・優れている、とは言い切れません。
給与計算ソフト選定の際は、インターネットによる情報収集や単一メーカーとの商談だけに頼らず、顧問税理士や知人の経営者、私どものような複数メーカーの製品に知見がある販売店などにも相談いただくことをおすすめします。
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3.当社・ミモザ情報システムについて
私どもは単なる販売店ではなく、基幹業務や製品・サービスについて熟知した業務ソフトのコンサルタントとして、お客様の課題を解決します。
複数メーカーの選択肢の中から、最適な業務ソフトを提案します
長年複数メーカーの業務ソフトを取り扱ってきたことから、他社製品との比較や、お客様の業務に本当に合ったシステムのご提案が可能です。
「特定のメーカーの都合」に振り回されない、公正中立なご提案をお約束します。

また、経済産業省が所管する「スマートSMEパートナー(情報処理支援機関)」の認定を取得するとともに、毎年のIT導入補助金・補助事業者の登録も行っており、補助金を利用した提案や、申請のノウハウも豊富に有しています。
日本全国対応可能、ご相談・お見積りは無料です
当社は業歴30年の中で、北海道から沖縄まで、日本中の15万社を超えるお客様とお取引をしてまいりました。
必要に応じて、ソフトやサービスの疑問や不安を解消するため、実際の操作画面をお見せするリモートデモやヒアリングを無料で実施しています。
また、環境構築や導入指導サービス(現地訪問オプション含む)についても、全国のメーカー支店網と協働し、地域の別なく提供しております。
お気軽にお問い合わせください。
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