売上原価Pro
売上原価Proは、IJS社が開発する統合型原価管理システムで「製造加工」「小ロットの受注生産」「点検などの保守サービス」といった工程のある業種・現場におすすめします。
売上原価Proは、PCA会計DX・PCA会計hyperと連動します。
商魂・商管では対応できない、下記のようなケースに適します。
- 仕入れた商品を加工して販売する
- 原材料等の仕入値が随時変動する
- 設備卸/機械卸等の、商品マスタ登録がそぐわない業態
- 保守契約の管理、請求は年単位で原価計上は月単位など複雑な処理
- 製造も物販(仕入販売)も行う業態
- オフコンなど古いシステムの更新に困っている方
従来、見積・受発注・原価計上機能などは、業種ごとに特化された高価な専門ソフトで管理することが一般的でした。
売上原価Proなら、パッケージシステムながら自由度の高い設計と豊富なオプションシステムを駆使し、設備工事、IT、広告、ビル管理、卸売、製造など、多種多様な業種業態でご利用いただいております。
売上原価Proの導入を通じ、御社の業務品質および生産性の向上、システム運用の安定性向上を実現します。
このページの目次
売上原価Proの機能(できること)
業務フローチャート
売上原価Proで作成するデータ(伝票)は、案件単位で見積~受注~発注~仕入~売上に至るまで、すべて一貫して連動させられます。
このため、単に二重発注、二重仕入と言ったヒューマンエラーを防ぐだけでなく、そうしたことが発生した場合の突合や伝票修正と言った作業も削減できます。
また、既存のシステムで対応できないために、別のシステムやエクセル・アクセスなどへ別途入力し帳票を発行する、といったケースも良く見られます。
こうした情報を売上原価Proで一貫して管理・出力することで、業務プロセスにおける二重入力などの手間を防ぎます。
売上原価Proの利活用によって、煩雑になりがちな原価管理にかかる作業が飛躍的に効率化し、案件単位、明細単位の利益を素早く正確に可視化することができます。
見積管理
階層見積に対応
見積の階層を最大3階層まで設定できます。
例えば、1階層目は物件1式○○円と登録し、2階層目に構成する機械A、Bそれぞれ○○円と登録、さらに3階層目にそれらに必要な部品や加工費、設置費用の明細を持たせる、といった運用が考えられます。
顧客へ提出する見積書は1階層目で、社内確認の段階では3階層目まで精査する、といった利用ができることから、顧客提出用の見積書を別途エクセルで作成する、といった手間を省けますし、応用の仕方で様々な運用が可能です。
当然、見積単位や明細単位での利益額や利益率、積算単価は随時確認・印刷することができます。
過去の見積書の複写入力や、過去の売上明細/仕入明細を参照しながら入力するなどの入力支援機能も搭載。
加えて、フリーマスタ項目、あらゆる入力情報を用いた検索機能、図面や仕様書を添付できるファイル管理機能など、運用上に生じる「かゆいところ」に手が届く細かな設定項目がございます。
書式も自由に編集可能
見積書の書式は、表紙を含めて自由に編集・登録できます。0円明細の印字する/しないなどの細かい設定も可能です。
受注データへの連動も可能
作成した見積書データは、そのまま受注データへ連動できるため、打ち直す必要はありません。
受注/発注処理
見積入力と同様、受注においても、階層形式での入力が可能です。
例えば、本機能を利用することにより、1階層目の商品は売上情報として反映させ、2階層目の構成部材は発注情報として反映させる、といった運用が可能です。
受発注同時処理にも対応し、明細毎に複数の発注先に分かれていたとしても、それぞれの発注先に対する発注データを自動作成できます。
また、受注入力画面では、データ毎に売上予定・発注予定・仕入予定・作業予定をそれぞれ設定できる上に、部材の在庫確認や引き当て処理を行うことができ、結果を制作指図書として発行することもできます。
もちろん、こうした出力帳票のレイアウトや印刷項目は自由にカスタマイズできます。
作業日報、工事台帳
作業日報処理においては、人件費を案件(工事)ごとの原価へ反映させられます。
例えば、作業員ごとに登録した作業工程の明細に人件費を入力し、これを期間や作業員単位で集計することができます。
案件ごとに人件費を含めた利益を数値化することで、見積時点での利益額と実際の利益額の比較をしたり、予算実績対比や予算オーバーの場合はアラート発出をさせたり、といったことも実現できます。
また、権限の設定により、人件費の金額を入力担当者に対しては表示しないようにすることも可能です。
原価管理
加工作業案件について、一件毎にどのような原価がかかったのかを詳細に登録・確認できます。加工費、消耗品費、材料費など原価の内訳は、任意に設定できます。
予定管理/アラート
売上原価Proは、アラート機能が大変充実しています。
作業予定、発注予定、出荷予定、生産予定など、あらゆる期日を登録し、画面に通知させることができます。
作業の抜け漏れや、それに起因するミスを防止できます。
設備業を例にとると、あらかじめ契約単位で保守点検などの作業訪問日を設定しておくことで、訪問前にアラートで知らせます。
これに併せて、作業リストや訪問先リストを表示させるといった運用ができます。
売上管理
売上入力画面
売上と出荷、仕入と入荷での個別対応
タイトル通り、カネとモノをそれぞれ個別管理できます。
具体的には、入荷時に在庫を増やしたいが、仕入金額は確定していない、といった場面に対応できます。後日、入荷済みかつ仕入未処理の商品明細だけを抽出して仕入登録することができます。
出荷についても同様で、出荷は済ませたが、売上計上は先、という形態に対応できます。
なお、二重処理防止機能があるため、在庫の重複やズレが起きることはありません。
売上仕入同時(一括)作成にも対応します。
定期請求
売上原価Proでは、年間保守費用などでありがちな「請求は1年単位で行うが、売上計上は月単位で行い、計上していない部分は前受金として管理する」といった対応ができます。
会計ソフトと連動すれば、前受金の仕訳作成や消込仕訳の作成を効率化できます。
仕入情報も売上情報と同様に登録できるため、本機能を定期仕入として利用することもできます。
売掛金・請求・入金管理
売上原価Proから発行する請求書は、インボイス制度に対応します。
締日請求、都度請求などの請求形態や、得意先の枝番別や担当者別、部門・支店別などの区分に応じた発行など、細やかに管理・発行できます。
請求書発行後のロック機能も搭載しており、二重発行や意図せぬ修正のおそれはがりません。
入金消込については、得意先別、枝番別、工事別、売上伝票単位別、売上明細単位別など、きめ細やかに対応できます。
未回収一覧表や、滞納者リストなども出力できます。
入荷・仕入・支払管理
仕入入力画面
仕入日、原価計上日、入荷日を個別指定できます。
また、仕入伝票の明細に製番を登録できるため、製番毎の仕入原価も素早く把握できます。
在庫管理
予想在庫、実在庫、引当在庫、受注在庫の4通りに対応。
単に在庫管理ができるだけでなく、出荷納期と入荷納期から先々の在庫状況の予測まで行い、予想在庫確認表として出力できます。
製造原価の計算に当たっては、移動平均や先入先出での計算に対応し、仕入先や時期による変動があっても、商品受払帳で素早く追跡できます。
また、出荷額を売上原価へ連動する際は在庫の払い出し金額を反映させるため、正確な利益を把握できます。
豊富なオプションラインナップで幅広い業種業態に対応
オプションは初期費用のみのご負担で導入でき、追加の保守費用はかかりません。
不要な機能は付けず、必要な機能だけに絞って導入できる仕組みです。
(営業見積オプションのみ年額費用が必要です)
生産管理オプション
計画生産/受注生産に対応、生産入力にあたり、製品ごとのロス数やロスを含めた製造原価、ロットごとの在庫や原価管理、トレース管理が可能です。
構成マスタの登録もできますが、無しでも生産入力ができますので、多品種少量生産の現場でも利用できます。
材料を組み合わせて、仕掛品や半製品を作り、その半製品を利用してまた別の製品を作る場合でも、材料・仕掛品・半製品・製品全ての在庫管理ができます。
顧客管理オプション
複雑な二次販社やエンドユーザまで含めた多段階管理が可能。
あらゆる条件で顧客を絞り込み、連絡リストやDMリストを素早く作成します。
保守管理オプション
複雑になりがちな保守契約の管理に特化したオプション機能です。
契約期間、請求予定、訪問予定等の管理を、本システムに集約できます。
請求/計上のスケジュールを顧客毎の契約内容に併せて繊細に登録できます。
サポート対応の履歴管理もできます。
ビル管理業、メンテナンス業、清掃業、点検業、ソフト開発業などで好評いただいております。
営業見積オプション
営業担当がコードを意識して入力してくれない、という悩みを解消するため、見積に入力された品名を元に、売上原価Proに登録された商品コードに自動的に紐づけします。
学習機能があるため、使うほどに精度が高まります。
これにより、営業が手打ちした見積を受注、売上、請求書に反映できます。
他にも、さまざまなオプションを揃えております。
- リース管理オプション
- 会計連動オプション
- CSVインポートオプション
- FB連携オプション
- 承認3階層オプション
- クラウド会計連携オプション
- 自動CSV出力オプション
PCA会計DX・PCA会計hyperとの連動
会計連動オプション(30万円/税抜)を導入いただければ、売上原価Proに入力したデータをもとに、PCA会計DXおよびPCA会計hyperに取り込める仕訳データを出力します。
売上・仕入計上、原価計上、在庫出荷、作業日報、生産日報などに連動した仕訳が出力できます。
PCA会計DXおよびPCA会計hyperをPCAクラウドにて利用する場合は、データの入出力操作が不要なAPIでの連携が可能です。それ以外の場合は、無加工で取り込めるCSVデータを書き出します。
売上原価Pro 利用開始までの流れ
売上原価Proは、従来のPCAパッケージ製品と比べると機能が多岐に渡るため、事前のヒアリングと導入指導を行なうことが一般的です。
お客様にもよりますが、導入検討から稼働開始まで、数か月程度かかります。
メールフォームにてお問合せ願います。
後日お見積作成に必要なヒアリングを実施するため、日程調整を行います。
売上原価Proは機能やオプションが多く、お客様ごとの運用にフィットさせることが肝要です。開発元の(株)IJSも交えながら、あらかじめ課題や疑問をお伺いし、適切なお見積を作成します。
場合によっては製品デモを実施します。
当社へご発注ください。(メールまたはFAX。発注書は見積書提出時に添付します)
当社からお客様へ、メールで請求書を送信します。期日までにお支払いください。
製品をお届けします。クラウドの場合は、ご利用環境を構築し引き渡します。
必要に応じてご利用いただける環境を整えるためのデータ移行や入力、操作方法の確立や指導を行います。
場合によってはテスト稼働期間を挟むこともあります。
売上原価Pro 料金
クラウド版(売上原価Pro forクラウド)
クラウド版の年額利用料は、(1)ソフト同時起動ライセンス費用と(2)クラウドサーバ利用料の合計額です。オプションは、導入時のみ費用が掛かります(ランニングコストは無償です。)
(1)ソフト同時起動ライセンス費用
- MU版……見積と売上管理ができるタイプ
- UG版……売上と仕入原価管理ができるタイプ
- MUG版……見積管理、売上管理、仕入原価管理ができるタイプ
接続数 | MU版 年額利用料 | UG版 年額利用料 | MUG版 年額利用料 |
1CAL | 60,000円 | 72,000円 | 108,000円 |
2CAL | 84,000円 | 96,000円 | 144,000円 |
5CAL | 156,000円 | 204,000円 | 228,000円 |
10CAL | 216,000円 | 324,000円 | 348,000円 |
※価格は税抜です。掲載のないCAL数もございます。
※費用の中に、保守サポート費用、先々のバージョンアップ費用が含まれます。
(2)サーバ利用料
クラウドタイプ | 接続数 | 容量 | 年額利用料 |
タイプA | 1CAL | 3GB | 120,000円 |
タイプA | 2CAL | 6GB | 240,000円 |
タイプA | 3CAL | 9GB | 324,000円 |
タイプB | 1~3CAL | 60GB | 432,000円 |
タイプB | 4~6CAL | 60GB | 516,000円 |
※価格は税抜です。掲載のないCAL数・容量もございます。
※タイプAは、メモリ、HDD、CPUの容量増設などができません。また、関連ファイルを添付する機能も使えません。
モデルプラン
参考として、クラウド版で標準的な構成とした際のお見積りの例を示します。表記は税抜です。
- 売上原価Pro MUG版 1CAL 108,000円/年
- クラウドタイプA 120,000円/年
ランニングコスト小計 228,000円/年(2年目以降も必要な費用)
- 会計連動オプション 100,000円
- サーバー初期基本設定 100,000円
- ユーザーID作成費 1,000円
- ヒアリング設計A 200,000円
- オンライン指導 15H 300,000円
イニシャルコスト 701,000円(1年目のみ必要な費用)
初年度費用 計 929,000円
売上原価Proは導入時、綿密にヒアリングや業務設計を行います。詳細はお問い合わせください。
オンプレ版
オンプレミス環境(自社サーバ)での利用形態もあります。
詳細はお問い合わせ下さい。